Cinema Jackはミニシアター系を中心とした映画レビューサイトです。

ボーイズ・オン・ザ・ラン

男はいつでも、本気になったときが青春だ。

汚くて、最低で、格好悪くて、どうしようもない。映像の質感もそれを強調。でも何かに一生懸命な男は格好良いのだ。峯田和伸本人はインタビューにて自分は田西とは違うと発言しているが、やはりこういう役が一番ハマる。本作は原作の中盤までを映画化したもの。これ以降は物語の転換期で趣旨が変わってくるので映画化にあたっては良い判断だったと思う。

LOOK

LOOK [DVD] あなたも、見られている。

全編監視カメラによる映像を使用するというオリジナル性は面白いのだが、それを思いついた勢いだけで作った感。フェイクドキュメンタリーの形式で、監視カメラの向こう側で複数のドラマが進行するのだが、そのせいで逆にリアリティを損ねてしまっている。観客に監視社会の怖さを伝えたいのならもうすこし作り方があったのでは。

コクリコ坂から

スタジオジブリ・プロデュース「コクリコ坂から歌集」 上を向いて歩こう。

「昔は良かった」「最近の若者は」…そんなオジサマ臭が画面から漏れてきそうな映画ではあるが、実際にこんなに熱くて、力強くて、信じるもののある時代を生き、築いてきたのであれば現代の若者を嘆くのも無理はない。そんな60年代の力強さや昭和感をアニメという手法で上手く引き立ててあり、やはりなんでも実写でやれば良いってもんじゃないなーと改めて実感。

ハート・ロッカー

ハート・ロッカー [DVD] 彼らは、数えきれない命を救う。たった一つの命を懸けて―。

本当に怖いのは爆弾より人の視線。乾き、色の無い場所で他に気をそらすことはできず、疑心暗鬼に陥るような兵士の緊張がジリジリと伝わってくる。そのような中で突然起こる爆発、銃撃―。不安を煽るBGM。極度の緊張感を持続させることにより、映画は観客を戦場へと引きずり込む。
今回はDVDでの鑑賞。公開当時は「まるで戦場にいるような臨場感」という感想が目立ったが、本作ばかりは劇場で鑑賞しなかったことを後悔。

ハイキック・ガール!

ハイキック・ガール! [DVD] 失神してみる!?

日本でも大ヒットした「マッハ!!!!!!!!」等のタイ産アクションと同じように、ノーCG、ノースタント、ノーワイヤーというコンセプトの作品であるにもかかわらず、こんなにも安っぽいのはなぜだろう。原因はスローモーションの多用だけではないような気がするのだが。今年2月には西冬彦×武田梨奈第2弾である「KG」が公開するそうだが、本作と同じような出来にはなっていないことを祈るばかりである。

ソーシャル・ネットワーク

ソーシャル・ネットワーク (デビッド・フィンチャー 監督) [DVD] 天才、裏切者、危ない奴、億万長者

会話中心の展開、かつシーンの切り替えが連続するため疲れがたまるものの、事実をもとに脚色されたストーリーはリアリティがあり、単純にエンターテイメント作品として楽しめる。Facebookに関わる人々の思いが映画の中心となるが、意外なことに、主人公であるザッカーバーク氏の内面にはあまりスポットが当てられていないように感じた。世界最大のSNSを生み出した男はどのような考えを持っている人物なのか、それは映画を観た観客自身に考えてほしいということなのかもしれない。

ファーストフード・ネイション

ファーストフード・ネイション デラックス版 [DVD] 世の中には知らないほうが幸せなことがたくさんあるんだよ。

これまでも複数の映画・媒体でファーストフード業界の危ない実態が描かれてきているが、本作ファーストフード・ネイションもその一つ。まじめな作品なのだが、触れる問題が多いためイマイチ薄い内容で終わってしまったのが残念なところ。ファーストフードという身近なものを主題とするなら、食肉工場の不法労働と下の話より、販売店側・ファーストフードそのものに注力した方が一般視聴者への問題提起として入り込みやすい作品になったのではないだろうか。

しんぼる

しんぼる [DVD] 想像もつかない“何か”が起こる…

松本人志監督第2作目。言葉少なくシュールなネタが続くため、大きな笑いこそ無いものの、くすぐるような笑いがクセになる作品。劇場では女性の笑い声が聞こえず男性の(小さな)笑い声ばかり、やっぱり松本人志なんだなぁと感じてしまった。ただ、後半は完全に蛇足。映画だから何かしらのオチは必要だろうが、小難しい「映画らしさ」は不要である。だって監督は笑いの天才松本人志なのだから・・・。

サマーウォーズ

サマーウォーズ [DVD] 「つながり」こそがボクらの武器。

平凡な主人公が騒動に巻き込まれるが、仲間とともに世界を救うことになる的な作品かと思いきや、主人公は数学の天才であり、登場する仲間も天才・凄腕ばかり。表面はさわやか青春映画を気取っているが、こんなんじゃ一夏の思い出を体感した気になんてなれないよ・・・。展開も予定調和だし、全体的に浅い。といいつつ、それなりに楽しんでしまったわけだが。アニメだからか?

パリ・ジュテーム

パリ、ジュテーム プレミアム・エディション [DVD] 街角の小さな恋物語

僕の目にガス・ヴァン・サントの作品が一際良く写ったように、観客のそれぞれにお気に入りの作品が見つかるだろうと思うものの、さすがに全編見続けるのは退屈だ。それでも約5分間程度の時間で人生・世界観を想像させるところにそれぞれの映画監督としての表現力が垣間見えて興味深い。もう一度じっくり見直してみよう。