Cinema Jackはミニシアター系を中心とした映画レビューサイトです。

少年メリケンサック

好きです!パンク!嘘です!

映画が進むにつれ話の辻褄が合わなくなり脚本の適当さ加減が目に見えてしまうような荒い作品にも関わらず、最後まで目が離せなかったのは、やはり宮藤官九郎らしい笑いの応酬と宮崎あおいの表現力の豊かさによるものだろう。宮藤監督は作中でJ-POPのみならず本題であるパンクすらも嘲笑の対象としてしまっているため、パンクを期待すると物足りなさを感じてしまうかもしれない。

転校生 さよならあなた

転校生 さよならあなた ココロとカラダが入れ替わった!?

青春映画の代表作「転校生」を25年ぶりに大林監督自らがリメイクした本作。 前半は前作同様、男女の身体が入れ替わることで話が展開するシチュエーションコメディなのだが、後半は突然の鬱展開。しかも何故か詳細をハッキリさせないものだから最後の最後まで物語を信用することが出来ない浮ついた印象となってしまった。

しかしあの雰囲気、ヒロインの歌はズルい。僕は大好きです。

片腕マシンガール

片腕マシンガール [DVD] この復讐、常識外

始まってから終わるまで血みどろド変態アクションのオンパレード。時折見える主人公アミのパンチラが唯一の清涼剤。B級に中途半端な”映画らしさ”は不要。やるとこまでやってこそのB級なのだ。本作はB級とは何ぞやというものをバシバシ感じさせてくれる。

ただ、一度観たらもうお腹いっぱい。

スカイ・クロラ

スカイ・クロラ [DVD] もう一度、生まれてきたいと思う?

劇場公開時に観賞。その時は何かを悟ったかのようなあまりに冷めた雰囲気から、押井守も歳とったなぁという印象しか持てず。世界観に深く踏み込まない淡々とした作風なのに、説教臭いところはやたら踏み込むところは押井守らしいといえど、蛇足。ただ、時間が経つにつれ、あの淡々とした世界観、空戦、台詞、音楽をもう一度体感したいという思いがじわじわと。

明日へのチケット

明日へのチケット [DVD] いま、奇跡の旅が始まる。

ケン・ローチ、アッバス・キアロスタミ、エルマンノ・オルミ、3人のパルムドール受賞監督による共同作品。列車のチケットから生まれる3部作。丁寧で落ち着いた描写はやはりパルムドール受賞監督の力量。しかしそれぞれにテイストが違うためどこかちぐはぐな印象を受ける。まぁ少しずつ繋がってはいるんだけど。この映画のもつ大人の雰囲気は僕にはまだ早すぎたようです。でも列車旅行、楽しそうだな。

ノーマニフェスト for UESHIMA

ノーマニフェスト for UESHIMA [DVD]上島竜兵46歳、村長選出馬!?

突然選挙に立候補した上島竜兵をアメリカのテレビ局が密着取材するというフェイクドキュメンタリー。途中、あまりのバカバカしさに演技中ながら笑い出してしまう上島竜兵と竜兵会の面々。ついつい釣られて大笑いしてしまった。そこで撮影を切らない監督も素晴らしい!フェイクながら妙にドキュメンタリーのリアルさを感じるのも、そのような撮影環境だったからだろう。

予算の関係か少々チープであるのは否めないものの、ある意味強烈に風刺の効いた面があるのも興味深い。ただ、終盤は詰めが多少甘いのでは。

アドリブ・ナイト

アドリブ・ナイト [DVD] これは、ウソから生まれた優しさの物語

客観的視点から描かれる、日常の中の非日常。映像の端々に見られる繊細かつ丁寧な描写と、主人公を演じるハン・ヒョジュの持つ澄んだ空気感が気持ち良い。家の二階で一人、ゆっくりと靴下を履き替える描写、亡くなった”父親”の手に触れ、耳元で小さくつぶやく描写、多くを語らずに主人公の複雑な心境が表現される終盤、それらの描写自体から寂しさ・優しさなどの繊細な感情が感じ取れる。本作を監督したイ・ユンギは「第二のキム・ギドク」と呼ばれているらしく、今後も大いに期待。

14歳

14歳 [DVD]窒息しそうな毎日を変える方法がある。

思春期を向かえもう大人だと思っている14歳と、自身も通ってきた14歳のことなど当然理解していると思っている大人。この2つの思い違いから起こる怒り、葛藤、苦しみ。本作はそのような暗い感情を過度に脚色すること無く、押し付けることもなく、ただただ提示することに徹底している。シャツにこびりついた血の汚れを消すのが難しいことと同様、過去の辛い記憶を消すのは困難なのだ。

お姉チャンバラ THE MOVIE

お姉チャンバラ THE MOVIE デラックス版 [DVD]セクシー&スタイリッシュ&スプラット剣劇アクションムービー!!

例えストーリーがあまりに拙いものだったとしても、造形の作り込みがあまりに甘かったとしても、タトゥーがあからさまにシールだったとしても、この映画に関しては全く問題ない。なぜなら、”お姉チャンバラ”の魅力は水着での激しいアクションシーンなのだから。・・・それなのに本作、マント着用とCGの多用により、その唯一の魅力さえまともに描ききれていないのだ。ゲームの方がよほどマシである。

ルーツ・タイム

ルーツ・タイム [DVD]移動式レコードショップでジャマイカ横断
ラスタファリアン・ロード・ムービー!

二人のラスタマンによるどこか噛み合ない会話や、旅の途中でおこる出来事にニヤリとさせられはするものの、基本的に本作はコメディ映画ではなく宗教・音楽映画。ラスタファリアン・カルチャーをテーマにした作品のため、ジャマイカの宗教観やレゲェに疎い人にはなかなか楽しみどころが難しい映画かもしれない。僕も然り。