日本以外全部沈没

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日本以外全部沈没

2011年。原因不明の大規模な天変地異によって、アメリカ大陸が一週間で海に沈んだ。世界各国が合衆国からの難民を受け入れたものの、犠牲者の数は天文学的数字に。ペピトーン合衆国大統領と政府首脳はエアフォースワンで脱出、日本の沖縄米軍基地にやってくる。しかし異常事態は終わらなかった。一週間後、中国大陸が沈没を始め、立て続けに各大陸が沈没。結局数週間で、日本以外のすべての陸地が沈没してしまう。

日本には外国人難民が溢れたが、極度の円高のため、外貨の価値は紙に等しく、外国人たちは犯罪で食を繋ぐようになる。そのような中、政府はGAT(外人アタックチーム)を結成し、外国人の排除に取り掛かるのだった…。

第5回星雲賞短編賞を受賞(ちなみに、このときの長編賞が小松左京の「日本沈没」。)した筒井康隆の「日本以外全部沈没」の映画化作品。

私は原作未読ですが、賞も受賞していますし、ネット上で調べてみても結構評価されているようです。しかし、映画版は、原作の魅力も上手く表現されておらず、河崎実(「コアラ課長」「かにゴールキーパー」等)が監督を務めているということからもわかるように、過激さが増していて原作のファンからは大して評価されていないようです。しかも予算の都合か、セットや特撮、CGもショボく、一般ウケもしなかったという…。

予告編のを観たときの印象は、「皮肉や風刺の要素が強いバカバカしいお笑い映画」でした。しかし、実際映画を観てみると、笑いの部分と真面目な部分が上手くまとまっておらず、ブレているというか、芯がないというか。笑えるポイントがあって、ココから盛り上げるなぁと思ったら、急に真面目になって冷めてしまったり、真面目にいってるのにいきなりバカバカしい演出が入って今までのは何だったんだってなったり、脚本の段階で上手く練らずに撮影に入っちゃったんじゃないかと思えてきます。

また、日本以外沈没後の描き方も甘い。外国人難民達は仕事も無く、食にありつくのも大変なはずなのに、顔色も良いし、元気に動き回ってるし。上手い棒が1本10万円になるほど物価が高騰しているはずなのに、みんな普通に生活してるし。女性外国人は娼婦になり、1回5円という安金で売春をしているはずなのに、みんな綺麗な服を着ているし、ヤツれてもいないし。外国人同士で話すシーンでも、日本語で話したりしてるし。等々、作りこみの甘さが素人目に見てもヒドすぎます。

予算も無いんだし、どうせならもっとバカバカしさだけで押していけば楽しめる作品になったと思います。それなら作りこみの甘さもネタのうちだし。

まぁでも、日本人の業というか、そういうものに関しては少し考えさせられる部分もありました。製作側がそういうものを表現したかったのかどうかはわかりませんが…。

製作
2006年
日本
監督
河崎実
出演
小橋賢児
柏原収史
土肥美緒
ブレイク・クロフォード
キラ・ライチェブスカヤ
デルチャ・ミハエラ・ガブリエラ
リカヤ・スプナー
岡村洋一
イジリー岡田
つぶやきシロー
ジーコ内山
松尾貴史
デーブ・スペクター
筒井康隆
黒田アーサー
中田博久
寺田農
村野武範
藤岡弘、

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