ヘイフラワーとキルトシュー

  1. Home
  2. レビュー
  3. ヘイフラワーとキルトシュー

ヘイフラワーとキルトシュー

緑に囲まれた可愛いおうちに暮らすヘイフラワーとキルトシュー。ジャガイモの研究に忙しいパパと、家事が全くできないママ。家事と妹の世話は全部ヘイフラワーの仕事でした。しかし、7歳になったヘイフラワーは学校に行かなければなりません。私が学校に行けば、家事と妹の世話をする人がいなくなる。心を痛めたヘイフラワーは、「パパの研究が早く終わりますように。ママが家事を出来るようになりますように。」と神様にお祈りをしました。でも、何も変わりません。いったい家族はどうなってしまうのでしょうか。

フィンランドで大ヒットした児童文学シリーズ「Heinahattu ja Vilttitossu」の実写映画化作品。7歳のヘイフラワーと、その妹キルトシューを中心に、家族やお隣さん、お巡りさんとの交流が描かれています。

映画がはじまり、まず目が行くのはその色彩。インテリアや服はもちろんのこと、外の風景にまで独特の色が表現されています。ポップでキュートな色使いは北欧ならではのオシャレさを感じます。

しかし、ストーリーがイマイチ。基本ファンタジーなのに、途中途中で現実的な要素が入ってくるのが邪魔。例えば、母親が自分の望みどおり仕事につくか、子供達の望むとおり専業主婦になるかで悩むとか、父親が妻から研究と家族とどっちが大事なのみたいこと言われて悩むとか。現実的な要素というか、こういう大人の事情的要素が浮いてしまっています。いっそのことそういう要素は削って、姉妹に照準を合わせても良かったと思います。

変にそんな現実的な要素を入れてしまったせいで、生活費はどうしてるんだとか、余計なことに頭がいってしまい、映画に集中できませんでした。

「ヘイフラワーとキルトシュー」で最も重要なファクターであろう、姉妹の魅力。これも、個人的にはイマイチしっくりきませんでした。まず、妹キルトシューがうるさ過ぎ。あそこまでめちゃくちゃやられると可愛いの一言で許すことはできない。

姉ヘイフラワーも、前半は健気で良い感じだったのに、なぜか後半でスネてしまいます。 映画は前半からヘイフラワーの視点で進んでいるのに、後半になってそのヘイフラワーがスネてしまうため、映画の視点がフラつき気味。唯一良かった独特の色彩も、後半では慣れてきてしまうため、それと相まって、段々とおもしろさが減少してしまいました。途中途中で笑えるポイントもありはするんですが…。

「ヘイフラワーとキルトシュー」で、最も気になったのは、フィンランド語。フィンランド映画だけに、全編フィンランド語なわけですが、どうもそっちに気がいってしまって。巻き舌気味で、ちょっと荒い感じの言葉なので、そういうのがキルトシューをうるさいと感じてしまった原因かもしれません。

それと、題名にもなっている主人公の姉妹の名前「ヘイフラワーとキルトシュー」ですが、映画の中では明らかに「ヘイナハット」「ヴィルテトッシュ」と言っています。もうこれが気になって気になって。なぜ「ヘイフラワー」「キルトシュー」にしたのか。

ちなみに、「ヘイナハット(Heinahattu)」の意味は麦わら帽子、「ヴィルテトッシュ(Vilttitossu)」の意味はフェルトでできたシューズだとか。hattuはそのままhatに繋がりそうだし…そういう意味でも、まぁ「キルトシュー」は理解できますが、なぜ「ヘイフラワー」としたのかよくわからん…。

という感じで、気が散って集中できない映画でした。74分と短い作品なのに…。原作未見なので、わかりませんが、多分何冊かを1つにまとめて映画化していると思います。そこにムリがあったかなと。30分ドラマ×4本とかで観れば、キリの良いところで話を切れるので、強引な展開が出ず、おもしろいと思うのですが。

製作
2002年
フィンランド
監督
カイサ・ラスティモ
出演
カトリーナ・タヴィ
ティルダ・キアンレト
アンティ・ヴィルマヴィルタ
ミンナ・スローネン
メルヤ・ラリヴァーラ
パイヴィ・アコンペルト
ロベルト・エンケル
ヘイキ・サンカリ

コメント(0)

コメントフォーム

トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL
http://cinema.2inc.org/review/45.html/trackback

PageTop