トム・ヤム・クン!

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トム・ヤム・クン! プレミアム・エディション

何百年間もの間、王に献上するための象を育ててきた、王を守る最強のムエタイ兵士”チャトゥラバート”の末裔たちが静かに暮らしている小さな村。その村で、カームは父親、そして像のポーヤイ、その息子コーンと共に暮らしている。ある日、コイはポーヤイが王への献上に価する立派な象となったと判断し、審査会に出すことを決意する。しかし、それは密輸組織の罠だった。コイは銃で撃たれ、ポーヤイとコーンは密輸組織に奪われてしまう。

「マッハ!」のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督×トニー・ジャーによる、世界進出第1作目にあたる作品。

前作「マッハ!」を一躍有名にした強烈なキャッチコピー。

  1. CGを使いません
  2. ワイヤーを使いません
  3. スタントマンを使いません
  4. 早回しを使いません
  5. 最強の格闘技ムエタイを使います

本作「トム・ヤム・クン!」にもそのキャッチコピーはバッチリ当てはまります。

「トム・ヤム・クン!」の見所は、何といっても、やはりアクションシーン。跳び膝蹴りをくらった敵は数メートルも吹っ飛び、ガラスを突き破り、壁に叩きつけられる。観ていて自然に声が出てしまうようなアクション映画は初めてです。

特に強烈なのは、トニー・ジャーが密輸組織の経営する料理店「トム・ヤム・クン」に乗り込むシーン。4階建ての建物を、闘い続け、上り続けるトニー・ジャーを4分間に及ぶワンシーンワンカットの長まわしで撮影。出てくる敵、出てくる敵、その全てを叩きのめし、そして下階に投げ落とすトニー・ジャー。

ワンシーンワンカットなので、途中で失敗することは許されません。トニー・ジャーが失敗してもアウト、やられ役が失敗してもアウト、カメラマンが失敗してもアウトです。そんな緊張感の中見事なアクションをこなしたトニー・ジャーはもちろんのこと、やられる役を演じられた方や、撮影スタッフは本当に凄すぎです。

さらに、「トム・ヤム・クン!」では、ムエタイに加えて関節技も使われています。終盤で魅せる”49人連続関節決め”は凄すぎて瞬きする暇もありません。
これらの格闘シーン以外にも、ヘリにボートを突っ込ませて爆破したり、像を街中で暴れさせたりと、見所は満載です。

と、アクションシーンの凄さばかりを取り上げましたが、意外にストーリーもしっかりしています。アクション映画なので、さすがにドラマ的な感動や、サスペンス的な緻密さはありませんが、最終的に安っぽい感動につなげるどこかの大作アクションに比べればはるかにメッセージ性があり、素直に心に感じるものがあります。悲しいストーリーではあるものの、アクションシーンと上手く混ぜ合わせることで、シリアスになり過ぎないようにバランスがとってあり、最後まで飽きがきません。

まぁでもやっぱり気になるのは、やられ役の人たちです。あれだけやられて怪我人はでなかったのでしょうか。関節技のところとか何人かはホントに折れてるように見えるし、下階に投げ落とされた人なんて結構な高さありましたからね…。観ているときはそれほど気になりませんでしたが、後になって思い返してみると、ホント心配になってきます。

それと、「トム・ヤム・クン!」では像が”演技”をするのですが、これが本当に見事。序盤から像の見事な演技があるからこそ、ストーリーに説得力がでてくるし、トニー・ジャーの泣きや怒りが心に響いてくるわけで。って、だいたい、一体どうやって像に演技を覚えさせたのでしょうか。。そっちのほうも気になります。

これから先、アクション映画=タイ映画となる時代がくるかもしれませんね。「トム・ヤム・クン!」はそんなことを思わせるほど、強烈で印象に残る映画でした。まだご覧になっていない方、必見です。

製作
2005年
タイ
監督
プラッチャヤー・ピンゲーオ
出演
トニー・ジャー
ペットターイ・ウォンカムラオ
ボンコット・コンマライ
チン・シン
ジョニー・グエン
ネイサン・ジョーンズ

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