環境破壊の進む近未来。都市の周りでは砂漠化が進み、都市の中では、個人は厳重に管理されている。上海でパペル(パスポートとビザの機能を持つ滞在許可書)を製造・発行する会社で、偽造パペルが作られていると通報があった。調査員ウィリアムは、社員のマリアが犯人だと突き止める。しかし、彼女にひかれた彼は、本社に嘘の報告をするのだった…。
「CODE46」とは、同じ遺伝子を持つ者同士の肉体関係を厳しく管理した法規のこと。クローン技術の発達した近未来だからこそありえる法律。もし、この法規に違反したものは、記憶を消され、最悪の場合、都市を追い出され劣悪な環境の砂漠に追放されてしまう、というとても厳しい法規なのです。。
近未来モノですが、ド派手なSFXも無く、過度な未来表現も無い、とても優秀な近未来描写。人間を管理するためのシステムなどの大まかな社会描写や、細かい表現までとても凝っていて、上海、ドバイなどの現代の都市で撮影したとは思えないほどクオリティが高い。
そして、ストーリーはというと、淡々としていながらもテンポが良く、最初から最後までほとんど無駄がありません。とても完成度が高く、この映画を好きか嫌いかとかは別にして、誰が見たとしても、いじるところは全然無いと思います。1本の映画のストーリーとしての完成度はそれほど高いと思います。安易に感動的な部分を盛り上げたりせず、簡単にハッピーエンドで終わらせたりしないところも非常に好感が持てます。
俳優陣の演技もとても良く、完成度の高い未来描写と相まって、かなりリアルです。マリアを演じるのはこの映画と同じく近未来を舞台にした映画「マイノリティ・リポート」にも出演していたサマンサ・モートン。彼女はマリア役にぴったりのハマリ役で、これ以上のキャスティングは無いと思います。
ただ、見終わった後に答えが見つからないというか、結局…??という感じ。まぁ、それはそれで、こういう終わり方は好きなんですけど。でも、設定と言うか、社会の仕組みが多少複雑なだけになんとなく釈然としないかなぁ…。
DVDには、監督のインタビューも収録されているんですが、その中で、「未来が舞台だからといって目新しい未来都市を作るのはただ注目を引きたいだけのバカなやり方だよ。そんな虚偽の未来を作って何になるんだ。」みたいなこと言っていました。Good Job!いや〜、まったくの同意見です。「フィフス・エレメント」とか「マイノリティ・リポート」とか「スター・ウォーズ」とか、ああいう過度な未来描写は良さが全く…。あれじゃSFというよりファンタジーじゃないですか。。なんでもCG使えば良いっていうのがどうも、アレなんで。
あと、小ネタですが、ザ・クラッシュのミック・ジョーンズがカメオ出演しています。しかも歌ってます。カラオケで。ちなみに曲は「ステイ・オア・ゴー」。なんか見た事ある顔だし、聞いたことある曲だなぁ、って思ってたら、まさか、ね。