大日本人

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大日本人 初回限定盤

ひっそりと平凡に暮らす大佐藤は、6代目大日本人として防衛庁から不定期に依頼される仕事で生計を立てていた。 しかし以前とは違い、大日本人に対する世間の目は厳しく、活躍の場も次第に減っていた。 そんなある日、いつものように防衛庁の命を受けた大佐藤は、電変場に向かいある儀式を行うのだが…。

尼崎が生んだ天才、松本人志の初監督作品「大日本人」。もともと松本人志が生み出す独特な雰囲気は好きですし、カンヌに招待されるという驚きの展開もありましたので、公開の翌日に観賞。レイトショーながら、週末という事もあり結構お客さんも多かったです。

以前、松本監督はテレビの企画で「アメリカ人を笑わせるための映像作品」を作ったことがありました。それは被せて被せて笑いをガンガンとりにくるタイプの作品でしたので、「大日本人」もそういう系統かなぁと。 が、実際観てみると全く印象が違います。

全編を通しインタビュー形式で映画は進み、シュールかつドライな作風。前半部分はドキュメンタリーに近い形式で、背景・人物等、細部まで作りこまれており、それでいて多くを語らない。 インタビューにより言葉でアプトプットする部分と、映像で説明する部分とのバランスも絶妙。 50ccで走る大佐藤を後ろから追い続けるシーンでは哀愁すら感じました。もうこれは単なるコメディではありません。 そのへんのメジャー作品とは比較にならないほど完成度は高いと言えます。

唯一残念なのは終盤、これま築いてきた流れを一気にブチ壊すような、別の作品に変わったかのようなあの展開。ここでは詳しく書きませんが、あの展開に驚いた方は多いはず。個人的には、アレはアレでおもしろかったのですが、前半部分が非常に良質だったため、その流れを消化して欲しかったという思いのほうが強く、イマイチ手放しでは喜べない感じです…。

全・中盤が終盤の単なるネタふりだったのか、それとも真面目な映画をとるのがお笑い芸人として恥ずかしかったのか、ただ単に締め方が思いつかなかったのか…。真相は定かではありませんが、やはりそこには松本監督の考えがあったのだろうし、それがわかればもっと深い部分で「大日本人」を堪能できるのかもしれません。

ただ、劇場で本作を観賞しての感想ですが、笑い声の少ないこと。やはり普通のコメディではないし、「笑い」の部分も相当シュールなので、単純に楽しい映画が観たいという人には不向きなんじゃないかと思います。劇場を去る方の顔を観る限り、結構消化不良な方も多かったような。

まぁでも、本当に終盤までの完成度は思った以上に高くて驚きました。次回作がもしあるのなら、お笑い芸人としてではなく純粋に映画監督としての作品、期待してます。

製作
2007年
日本
監督
松本人志
出演
松本人志
竹内力
UA
神木隆之介
海原はるか
板尾創路
街田しおん

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