ばかのハコ船

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ばかのハコ船

東京で自分たちが開発した健康飲料「あかじる」の自主販売に失敗し、500万円の借金を作ってしまった酒井大輔とその恋人・島田久子は、何とかもう一度この一大事業を立て直すべく、大輔の実家に出向いた。様々な方向からいろんな人々の力を借りられるのは地元しかないと思い立ったからだ。だが思惑も空しく、両親・親類からはことごとく反対され、同級生たちからは冷たくあしらわれるなど、「あかじる」販売事業はまたたく間に暗礁に乗り上げてしまう。いきなり出鼻をくじかれたふたりは他に頼るあてもないまま、何もない地方の片隅でダラダラと無意味な生活を過ごすハメに…。

「日本のアキ・カウリスマキ」こと、山下敦弘監督の長編2作目。本作「ばかのハコ船」も前作「どんてん生活」同様、各国の映画祭で上映されています。製作資金が多くなったのか、前作「どんてん生活」よりも映像が明るめで、内容も若干一般向けになったかなという印象です。そして、名キャラ”尾崎充”が誕生した映画でもあります。

「ばかのハコ船」。正直、個人的には微妙でした。悪くは無いんだけど、どこか評価しずらい感じ。「どんてん生活」のような哀愁があるわけでもないし、「リアリズムの宿」のような洗練された感じもありません。特にいただけないのは、主演の山本浩司演じる酒井大輔がどうも好きになれない点。山本浩司さん自体はとても好きなのですが…。何もできないくせに文句ばかり言う酒井大輔。山本浩司さんのキャラとあまり合わないかなと。

ですが、「どんてん生活」や「リアリズムの宿」より、山本浩司で笑える部分が多いんですよね。特に元カノ・マドカの妹とイケない関係になってしまたところに久子、マドカ、尾崎が帰宅のシーン。このシーンは最高すぎます。それぞれ人物の表情といい、場の空気といい、大輔の行動といい、そして”オチ”といい…。今まで観た映画の中でも5本の指に入る名シーンです。

あと笑えると言えば忘れてはいけません、山本剛史演じる尾崎充。「その男狂棒に突き」ほどの暴走っぷりはないものの、他を圧倒する強烈さ。尾崎を生み出したというだけでも、この映画の存在意義があります。

もう一つ、忘れてはいけない存在。大輔の恋人・島田久子を演じた小寺智子。小寺さんは本作が映画デビュー作とのことですが、とても自然な演技。良い意味で生活臭がするというか。「ばかのハコ船」以外はあまり映画に出演していないようですが、個人的に好きなタイプの女優なので、ぜひ他の映画でも活躍しているところが観たい存在ですね。

ここまで書いて気づいたのですが、結構この映画ホメてますね…。良いのか悪いのかよくわからなくなってきました。。。

製作
2002年
日本
監督
山下敦弘
出演
山本浩司
小寺智子
山本剛史
細江祐子
田中暁子
松江哲明
今枝真紀
木野花
笹野高史

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