世界最速のインディアン

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世界最速のインディアン スタンダード・エディション

ニュージーランド南端の町、インバカーギル。小さな家に独りで暮らしている初老の男バート・マンローは、40年以上も前のバイク“1920年型インディアン・スカウト”を自ら改造し、ひたすら速く走ることに人生を捧げてきた。そんな彼の夢は、ライダーの聖地、アメリカのボンヌヴィル塩平原(ソルトフラッツ)で世界記録に挑戦すること。いよいよ肉体的な衰えを痛感し、もはや挑戦を先延ばしにはできないと悟るバート。そして、周囲の人々の協力もあってどうにか渡航費を捻出すると、貨物船にコックとして乗り込み、海路アメリカを目指すのだったが…。

1000cc以下の流線型バイク世界記録保持者であるバート・マンローをモデルにした作品。25年来の夢であるスピードの聖地”ヴォンヌビル”へまでの旅、そして、ヴォンヌビルで開催される大会「スピードウィーク」への挑戦が描かれています。

「世界最速のインディアン」の魅力は2つあります。

1つは主人公バート・マンロー自信の魅力。バートは隣の家の少年や旅の途中で会う人々、レース会場の人々、彼に会った人々を全て虜にしてしまう、そんな魅力の持ち主。彼のユーモアあふれる性格はもちろんのこと、彼のスピードにかける情熱には格好良さと共に憧れを感じます。また、バートの身体はガタが来ているという点、彼の愛車が”石器時代”のインディアンだという点も良い。40年も前のバイクを文字通り”独自に改造”し続け、身体が思うように動かなくても夢に挑戦する姿はやはり格好良いし、憧れますね。年を取るならああなりたいと思えるというか。

そんなバート・マンローを演じるのは名優アンソニー・ホプキンス。アンソニー・ホプキンスといえば「羊たちの沈黙」の印象が強烈ですが、本作「世界最速のインディアン」では全く違った印象。言葉の最後に軽く笑う仕草や表情での感情表現はまさに名優と言ったところ。

もう一つの魅力はスピード感。実際には何キロで走っているのかはわかりませんが、画面から感じるあのスピード感は鳥肌もの。映画の冒頭、若者集団から喧嘩を売られ勝負するシーンで初めて見ることになるインディアンの格好良さといったらないですし、スピードの聖地”ボンヌヴィル”でのレースシーンでは思わず力が入ってしまいました。バイク好きの方はもちろんのこと、そうでない方でも熱くなること間違いなし!

ただ、盛り込みたい内容が多かったためか、全体的に描写が甘いのも確か。特に途中途中で出てくる人々の人物描写は不足気味で、旅の途中で出会う一人暮らしの女性の気の変わりの早さ等、ものすごく疑問。もちろんバートの人柄の良さが人々を虜にするというのは前述した通りではありますが…。

またボンヌヴィルでのレースシーンも、実際では複数回のレースでの印象的な出来事であったのを1つにまとめているらしく(参考:バート・マンロー-シネマの舞台裏)、実在する記録が達成するのを描いた話なのだから、記録に関しては事実のまま表現したほうが良かったのでは(劇中では最高時速約324kmを記録していますが、実際には約288kmで、後に非公式で331kmを達成)。

とはいうものの、良い作品であるのは確か。雑草から這い上がるサクセスストリーが好きな方は必見。

製作
2005年
アメリカ
ニュージーランド
監督
ロジャー・ドナルドソン
出演
アンソニー・ホプキンス
クリス・ローフォード
アーロン・マーフィ
クリス・ウィリアムズ
ダイアン・ラッド
パトリック・フリューガー
ポール・ロドリゲス
アニー・ホイットル

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