リリイ・シュシュのすべて

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リリイ・シュシュのすべて 通常版

ある地方都市、中学2年生の雄一は、同じ剣道部である星野と親友になる。星野は優等生であり、周りからはあまり好まれる存在ではなかった。そんなある日、雄一と星野は周りの仲間ともに金を盗み、沖縄旅行に出かける。その中で、星野は「死」に直面し、豹変していくのだった。その後、雄一は星野のイジメの対象となり、命じられるまま、犯罪にも手を染めるようになる。そんな雄一の心の支えとなるのは、カリスマ的人気を誇るリリィ・シュシュ、そして密かに思いを寄せる同級生の久野だったのだが…。

その独特の映像美から、「岩井美学」という言葉まで生まれた岩井俊二。彼が監督を務める「リリイ・シュシュのすべて」は、まさに「岩井美学」の集大成的作品ではないでしょうか。

映像の色や間、構図、カメラワーク。そのどれもが非常にセンスに溢れていて観ているだけで映画に引き込まれます。透き通るような映像の美しさに反して、映画の内容は余りにも痛々しく、残酷。描写が生々しい分、(内容が現実的かどうかは別として)リアリティに溢れているので、嫌悪感を覚える部分もあります。しかし、その暗く重い映画のストーリーや描写が独特の映像美をさらに引き立てており、また逆に、映像美も、描写をよりいっそう、引き立てているように思います。

万引き、いじめ、強姦、自殺など、様々な負の要素を取り入れているにも関わらず、視点はあくまで客観的。これらの問題が起こる原因に触れることも無く、”答え”が提示されることもありません。感覚的には、「エレファント」に近いものがあるように思います。

本作で、私はとにかくその映像美に引き込まれてしまったというところがあるので、うまく文章では表現できませんが、私が映画に求める要素(映像美、無駄な説明を省く、客観性etc)が全て揃っており、個人的には傑作でした。ただ、一般ウケする作品では絶対に無いですね…。

製作
2001年
日本
監督
岩井俊二
出演
市原隼人
忍成修吾
伊藤歩
蒼井優
大沢たかお

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