リンダリンダリンダ

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リンダリンダリンダ

とある地方都市にある芝崎高校。この高校の唯一の目玉は、派手な文化祭・ひいらぎ祭だった。その前日。恵、響子、望の3人は途方に暮れていた。高校生活最後の文化祭に向けて、オリジナル曲を作って練習を重ねてきたのに、ライブまであと3日という時になってギターの萠が指を骨折、ブチ切れたボーカルの凛子まで抜けてバンドが空中分解してしまったのだ。そしてひょんなことから、韓国からの留学生ソンがバンドのボーカルになることに…。

とある地方都市の高校を舞台にした青春ドラマ。メガホンを執るのは、「リアリズムの宿」の山下敦弘監督。独特な間の取り方やカメラワークに定評がある監督です。本作「リンダ、リンダ、リンダ」でも、その手腕を見事に発揮しています。

私がこの映画を見てまず感じたのは、映画「がんばっていきまっしょい」の雰囲気。ひたすら淡々としていて、派手な演出もない。だけど、それがとてもリアルであり、身近であり、親しみを感じられる。自然に笑いが出てしまうようなシーンも多く、アドリブじゃないのかと思ってしまうような場面も多く見られました。

韓国若手の代表格ペ・ドゥナをはじめ、前田亜季、香椎由宇など、邦画界を代表する若手女優が出演。映画の雰囲気を壊さず、映画に溶け込む好演を見せてくれます。そんな中、特に目を引かれたのは、関根史織や湯川潮音、山崎優子らアーティスト組の好演です。演技経験はほとんど無いと思いますが、それが逆に映画ということを忘れさせるリアルさを演出しています。これは彼女たちの演技力というよりは、山下監督の手腕かもしれません。

私自身、非常に好きな雰囲気、作品でしたが、イマイチ納得のいかない部分もあります)「恵の夢」のくだりとか。あの部分だけ完全に浮いているように感じます。私は小説版を先に読んだのですが、個人的にあったほうが良いと思う部分が省略されていたりもします。なので、映画だけ見た方の中には、説明不足と感じた方もいらしたのではないでしょうか。私としては「恵の夢」の部分より入れるべきシーンがあったのではないかと。

なにはともあれ、脚本、演技、どれをとっても良い意味でホームビデオ的。これほど「行間を読む」ということができる作品も珍しいのではないでしょうか。ただ、一般受けするかというと、そこは疑問ですね。「間」を感じることができないのなら、これほど退屈な映画もないでしょう。そういう意味では、同じ高校生音楽映画「スウィング・ガールズ」とは正反対の作品といえるかもしれません。

追記

上記のレビューは、DVDをレンタルして鑑賞したときのものですが、余りにも気に入ってしまったので、後日DVDを購入してしまいました。しかも、初回限定版。この初回限定版には、裏話が語られているブックレットがついているのですが、これによると、どうも映画の後に小説がつくられたようです。なので、上記のレビューで書いたようなことは不可能。より詳しく「リンダリンダリンダ」を知りたい方は、ぜひ小説版もお読みになることをオススメします。

製作
2005年
日本
監督
山下敦弘
出演
ペ・ドゥナ
前田亜季
香椎由宇
関根史織

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