バイセクシャルの三沢が店長を務める盆栽ショップ”苔moss”。そこで働くナンパ男、慎之介。ある日、彼氏に捨てられ宿無しとなった慎之介の幼なじみ、はる子が、店に転がり込んでくる…。
個性豊かなキャラクターたちのもどかしい恋愛模様を描いた青春ストーリー。
ナンパ癖があって軽いけど、どこか憎めない慎之介。常に大人なバイセクシャルの店長、三沢。そして、強気だけど寂しがり屋のはる子。
映画の中心となるのはこの慎之介とはる子のもどかしい恋愛模様。付き合いそうで付き合わなくて、お互い好き同士なんだろうけど、彼氏彼女の関係までは踏み込めない。これがみていて本当にもどかしい。観ていて何かムズムズするような感じだけど、そこが良いんですよね。そして更に、そこに店長三沢が少しだけ絡んでくる…。店長は大人なので、”恋愛”という部分までは割り込んでこないんだけど。
キャラクターの特徴というか、魅力的な部分を生かしながらうまくストーリーを進めていく監督の手腕はお見事。キャラクターとストーリーの流れがとてもマッチしていて、キャラクターとストーリーがお互いに良い部分を引き出しあっているように感じました。また、上記3人以外にも個性的な人物たちが登場するのですが、それら脇役もちゃんと”人物”として描かれていて、それぞれに魅力的な部分があります。普通だと重要でない人物は流されて描かれることも多いので、本作は”人物”という点でとても良く出来ているなぁと思いました。
本作は役を演じる俳優も魅力的。特に良かったのは、慎之介を演じる渋川清彦と、三沢を演じる長塚圭史。渋川清彦は前から好きな俳優だったのですが、本作でもかなり良いです。もうあの雰囲気は彼にしか出せません。一見すると軽そうなんだけど、実は人のことをとても考えているという慎之介を見事に表現していました。最高。
長塚圭史は初めて見ましたが、彼もとても良かったです。店長は独特な人物なので演じるのはとても難しかったと思いますが、店長の魅力を存分に引き出していると思いました。そのせいもあってか、店長がとてもカッコよく見えます。
時間が112分ということで、少し長く感じた部分もありました。恋愛映画というジャンルを私があまり観ないせいもあったのかもしれませんが、90分くらいにまとめた方がスッキリしてわかりやすかったかと。でも、あのキャラクターたちを表現するためにはどこも削れないと思うので、まぁ、難しいところですね。。
私事ですが、最近、日本映画良いなぁと思うようになってきました。海外の映画を観るより気を楽にして観れる感じがして。日本人が演じているせいなのか、日本制作にフィーリングが合うのかはよくわかりませんが、なんか、リラックスできるんですよねぇ。まぁでも、大作商業映画は論外なんですけども。