突然選挙に立候補した上島竜兵をアメリカのテレビ局が密着取材するというフェイクドキュメンタリー。途中、あまりのバカバカしさに演技中ながら笑い出してしまう上島竜兵と竜兵会の面々。ついつい釣られて大笑いしてしまった。そこで撮影を切らない監督も素晴らしい!フェイクながら妙にドキュメンタリーのリアルさを感じるのも、そのような撮影環境だったからだろう。
予算の関係か少々チープであるのは否めないものの、ある意味強烈に風刺の効いた面があるのも興味深い。ただ、終盤は詰めが多少甘いのでは。
客観的視点から描かれる、日常の中の非日常。映像の端々に見られる繊細かつ丁寧な描写と、主人公を演じるハン・ヒョジュの持つ澄んだ空気感が気持ち良い。家の二階で一人、ゆっくりと靴下を履き替える描写、亡くなった”父親”の手に触れ、耳元で小さくつぶやく描写、多くを語らずに主人公の複雑な心境が表現される終盤、それらの描写自体から寂しさ・優しさなどの繊細な感情が感じ取れる。本作を監督したイ・ユンギは「第二のキム・ギドク」と呼ばれているらしく、今後も大いに期待。
「なぜ女性がスタジアムで試合を観戦してはいけないのか?」彼女達の質問に対する兵士の答えは曖昧であり、また、兵士自身もなぜいけないのか疑問に思っている。もはやそこにはルールのみが存在し、理由は後付けなのである。世の中のいたるところに存在するであろう、そうした不可解な大人のルールをシンプルでライトなドラマに落とし込むパナヒ監督の手腕は見事。試合中のスタジアムでのロケ、出演者はオールアマというあたりも監督のこだわりが感じられる。
ラスベガスで人気のマジシャン、エースは、ギャングたちと付き合っているうちに、自らもギャング稼業を始めてしまった。結果失敗し、追いつめられたエースは、終身刑を免れるためFBIとの司法取引に応じようとしていた。エースの裏切り行為にご立腹のマフィア界の超大物スパラッザは、100万ドルの賞金を出し謎の暗殺者を調達する。だがその噂はすぐさま広がり、世界中のプロの殺し屋たちがエースを狙いはじめる。一方、エースからマフィアの情報を期待するFBIは、エースの身を守ろうとするのだが…。
二人の若者が砂漠のドライブの途中に、車を降りる。二人の名前は不明だが、彼らはお互いを「ジェリー」と呼び合い、ダサい物事や行為も「ジェリー」と呼ぶ。軽い散歩のつもりか、小道を無造作に歩き始めた二人だったが、気づいた時には、荒野で道に迷うという危機的にジェリーな事態に陥っていた。深刻な様子も無いまま、友達同士のたわいもない話を続けながら歩いていくが、二人は次第に事の重大さに気づいていく。美しいほどに過酷な自然の中を3日3晩さ迷ったのち死に直面した彼らを待っているのは…。
南米、アルゼンチンのブエノスアイレス。ユダヤ系の青年アリエルは、その下町の小さなガレリア(商店街)で、母のランジェリーショップを手伝っている。アリエルの父は、彼が生まれてすぐにイスラエルに戦争に行ったまま戻ってこないが、毎月、国際電話をかけてくる。何となく将来に不安を感じるアリエルは、ポーランド国籍のパスポートを取ろうとするが、本当に外国に行きたいのか自分でもわからない。そんな中、突然父が帰ってくるのだが…。