アメリカで生まれ、アフリカとイスラエルで育った少女ラナは、10年ぶりに故郷アメリカに帰ってきた。長年あっていない伯父に亡き母の手紙を届けるために。伯父ポールは誇り高き自由の地、アメリカを一人で守ろうとしている。ヴェトナム戦争のトラウマに悩まされ、友人もなく、家族もいない。アラブ系のホームレスが殺される現場に居合わせた二人は再会する。ラナはその遺体を家族のもとに届けるため、ポールは事件の真相を突き止めるため、一緒にアメリカを横断するたびに出る。ロサンジェルスから最果ての地トロナを経て、夢と悲しみの街ニューヨークまで。
ニューヨーク。“ブレスト”の愛称で知られる19歳のアンソニー・カンポーは、地元のシーンで最も注目を浴びているグラフィティ・ライター。彼は今夜もクルーと共に、盗んだペンキを使って、ストリートの壁という壁に、自分のアートを表現しつづける。ニューヨーク市警察の“ヴァンダル・スクワッド”(落書き取り締まり班)ボビー・コックスは、日々グラフィティ・ライターを捕まえようと目を光らせていた。そんなある日、アンソニーの仲間のルーンがコックスに逮捕されてしまう。それをきっかけに、ブレストの周りの状況は、徐々に悪い方向へと進んでいく…。
平穏で幸せな毎日を送っている7歳の少年ジェレマイア。ある日、そんな彼の前に突然実の母親であるサラが姿を現わす。実は、ジェレマイアは小さいころから里親に育てられていたのだった。サラは相変わらずドラッグや売春に手を染め、荒れた暮しから抜け出せずにいた。各地を転々とし、男を次々と変えていくサラの自由奔放な生き方に馴染めず、そのうえ激しい虐待も受けるジェレマイア。それでも、サラは彼女なりの形で息子に愛情を示し、ジェレマイアも少しずつ新しい生活に慣れていくのだが…。
コロンビアの小さな田舎町に住む17歳の少女マリアは、家計のためにバラ農園でトゲ抜きのバイトをしているが、些細なことから仕事をやめることに。そして、ボーイフレンドの子どもを妊娠していることも発覚する。そんなある日、パーティで知り合った若者から、麻薬を胃の中に飲み込み、ニューヨークへ密輸する仕事を紹介される。いったんは躊躇するマリアだったが、一度運べば最大5000ドルという想像もつかない額の報酬に仕事を引き受けてしまう。そして彼女は、袋が体内で破れたら死んでしまう危険を知りつつ、62粒の麻薬を飲み込んだ…。
小説家志望の中年教師マイルスは、2年前の離婚のショックからいまだに立ち直れないでいる。ようやく書き上がった小説も、正式に出版されるか否か、出版社の返事待ちだ。でも、そんなダメ男マイルスも、ことワインに関しては深い知識と愛情を持っていた。マイルスには、大学時代からの悪友ジャックがいる。だいぶ落ちぶれたとはいえ、かつてはテレビドラマにレギュラー出演するほどの人気タレントで、プレイボーイ。恋愛には全く不器用なマイルスとは真逆の存在だ。そんなジャックもとうとう結婚すること。そこで二人は結婚式前の1週間、二人してワイン・ツアーと洒落込むことにした…。
アメリカ西海岸ヴェニスビーチ周辺、通称ドッグタウン。この見捨てられた町で育ち、スケートボード明け暮れる3人の少年達、トニー、ステイシー、ジェイ。溜まり場にしていたサーフ・ショップを中心にスケートチーム”Z-BOYS”が結成され、ますます彼らのワイルドなスケーティングに磨きがかかる中、立体的なスケーティングができる”空っぽのプール”こそが彼らの聖域となる。そして全米のスケート大会に出場し、突如としてメインストリームに登場した彼らは、その革新的なスタイルで若者達を熱狂させ、瞬く間にスーパースターになっていくのだが…。