亡き父が残した海辺の一軒家に住んでいるキャシー。結婚生活が破綻し仕事も無い彼女は、一人失意の日々を送っていた。ある日、軍の手違いから、キャシーは家を差し押さえられ競売にかけられてしまう。キャシーは弁護士に相談するが、すでに家は人手に渡ってしまっていた。新しく家主になったのは、政変でイランを追われ、アメリカに亡命したベラーニ元大佐の一家だった。優雅な生活を送っていたベラーニも、今は肉体労働に身をやつしている。彼は、献身的な妻ナディと愛する息子のためにも、もう一度人生をやり直そうと全財産をはたいて家を購入したのだった…。
第二次世界大戦下のイタリア、シチリア島の小さな町。12歳の少年・レナートは、徴兵された夫を一人待つ美しい人妻・マレーナに一目惚れする。大人のマレーナから見ればレナートはやんちゃな子どもにしか見えなかった。しかし、レナートは毎日彼女の姿を追い続け、深夜に彼女の部屋を盗み見たりもした。そんなある日、マレーナのもとに夫の戦死が伝えられる。それをきっかけにマレーナの人生は一変し、転落への一途を辿ってゆく。そんなマレーナを、レナートは遠くから見つめ続けるのだった…。