14歳
思春期を向かえもう大人だと思っている14歳と、自身も通ってきた14歳のことなど当然理解していると思っている大人。この2つの思い違いから起こる怒り、葛藤、苦しみ。本作はそのような暗い感情を過度に脚色すること無く、押し付けることもなく、ただただ提示することに徹底している。シャツにこびりついた血の汚れを消すのが難しいことと同様、過去の辛い記憶を消すのは困難なのだ。
思春期を向かえもう大人だと思っている14歳と、自身も通ってきた14歳のことなど当然理解していると思っている大人。この2つの思い違いから起こる怒り、葛藤、苦しみ。本作はそのような暗い感情を過度に脚色すること無く、押し付けることもなく、ただただ提示することに徹底している。シャツにこびりついた血の汚れを消すのが難しいことと同様、過去の辛い記憶を消すのは困難なのだ。
2時37分ーそのとき孤独が世界を満たす
本作から感じられる、「エレファント」へのオマージュと、「エレファント」を超える現実性。自身、友人の自殺を経験したムラ—リ・K・タルリにしか撮れない作品である。登場人物一人一人にフォーカスする長回しと丁寧かつ繊細な描写の後に訪れる最期は、痛いほどに胸に突き刺さる。その人の心にある悩みや辛さはその当人にしか感じることが出来ないのだ。
「なぜ女性がスタジアムで試合を観戦してはいけないのか?」彼女達の質問に対する兵士の答えは曖昧であり、また、兵士自身もなぜいけないのか疑問に思っている。もはやそこにはルールのみが存在し、理由は後付けなのである。世の中のいたるところに存在するであろう、そうした不可解な大人のルールをシンプルでライトなドラマに落とし込むパナヒ監督の手腕は見事。試合中のスタジアムでのロケ、出演者はオールアマというあたりも監督のこだわりが感じられる。
岩井俊二×熊澤尚人。綺麗という言葉だけでは表せない繊細さと透明感。変に煽らない分、透明感が際立つところ、今回監督をしていないにしてもさすがの岩井イズム。作中にでてくる、主人公あおいの作品「THE END OF THE WORLD」が印象的。上手い作品ではないが、その裏に込められたあおいの思いに胸が締め付けられた。映画とはこういうものであって欲しい。
1986年、ブルックリン。16歳の兄ウォルトと12歳の弟フランクの両親は共に作家。しかし父バーナードはかつては脚光を浴びたものの、現在は落ち目。一方の母ジョーンは「ニューヨーカー」誌での華々しいデビューを控えた新進作家。そんなある日、兄弟は両親から離婚することを告げられる。兄弟は共同監護となり父の家と母の家を行ったり来たりの生活が始まる。やがて、弟はストレスから学校で奇行を繰り返すようになり、冷静に受け止めていたかに思われた兄もまた学校で問題を引き起こしてしまう…。
両親の離婚で、広島とロンドンに離れ離れで暮らしていたマナモとみなもの姉妹。母親に引き取られ広島で育った姉のマナモはキャバクラでバイトする女子高生。母親が再婚したため今は一人で暮らしていたが、ある日、ロンドンにいた妹みなもが突然転がり込んでくる。10年ぶりに一緒に暮らし始めた2人は、ことあるごとに大げんかの毎日。そんな2人はある時、自称“天使”の不思議な2人組に出会う。彼らはなぜか、10月30日に広島市民球場で行なわれる奥田民生のライブにマナモを行かせようとするのだった…。
二人の若者が砂漠のドライブの途中に、車を降りる。二人の名前は不明だが、彼らはお互いを「ジェリー」と呼び合い、ダサい物事や行為も「ジェリー」と呼ぶ。軽い散歩のつもりか、小道を無造作に歩き始めた二人だったが、気づいた時には、荒野で道に迷うという危機的にジェリーな事態に陥っていた。深刻な様子も無いまま、友達同士のたわいもない話を続けながら歩いていくが、二人は次第に事の重大さに気づいていく。美しいほどに過酷な自然の中を3日3晩さ迷ったのち死に直面した彼らを待っているのは…。
カリスマロックアーティスト、ブレイク。彼はリハビリ施設を抜け出し、一人森の中を彷徨っている。そのまま森の中で野宿し、翌朝、廃屋のような屋敷に辿り着く。そこは彼の家。彼の家には、彼の才能、名声、金に群がる連中が常に居候していた。しかし、誰も彼のことを真に見ようとはしない。
彼の家には様々な人が訪ねてくる。彼は周りから逃げるように家を出る。そして夜。誰もいなくなった家で、彼は”Death to Birth”を演奏する。それは彼の魂の叫びだった…。
駆け出しの映画監督・木下と脚本家・坪井。ちょっとだけ顔見知りの2人は共通の友人である俳優の船木テツヲに誘われ、東京を離れて旅に出ることに。鳥取のとある温泉街にやってきた2人だったが、そこに船木の姿は無かった。どうやら五度寝してしまったらしい。気まずい雰囲気のまま、2人だけの小旅行がはじまるのだった…。

早朝、とあるパチンコ店。誰もいないその場所で、一人開店を待っている青年、努。そこへ、特大リーゼントの男、紀世彦がやってくる。見ず知らずの2人だったが、似た空気を感じたのか、紀世彦は”プー太郎”の努に仕事を手伝わないかと持ちかける。早速、紀世彦の家へ行き仕事へ取り掛かるのだが、その仕事というのは裏ビデオのダビング。すっかりハマってしまった努は、紀世彦の家で一緒に寝泊りするようになるのだった。
曇天、くもり空。先の見えない”どんてん生活”を、ダラダラと続ける2人だったが…。